東播磨地域には、600を超すため池があります。
これらは、 長い年月にわたる農家の方々のたゆまぬ努力により築かれ守られてきたものです。
しかし、人口も経済も右肩上がりを続けた20世紀にあって、農地は宅地や工業用地へ、農家も高齢化や兼業化が進みました。
こうしたことから、生活排水の流入やゴミ投棄の増加が目立つようになり、さらには、管理の担い手や資金も不足し、ため池が荒廃する例がでてきました。
その一方、成熟社会といわれる21世紀を迎え、人々の意識やライフスタイルが多様化するなかにあって、ため池の持つ多面的機能についての理解が深まり、ため池への関心が高まりつつあります。
こうしたことを背景として、いま東播磨では、ため池管理者と地域住民らが協力してため池を守り育てようとする活動や、ため池のさまざまな機能の維持やさらなる高まりをめざすNPO活動が活発に繰り広げられています。