播磨西小学校 新井疎水ツアー
2017.10.20
播磨町立播磨西小学校の4年生2クラス54人が、2台のバスに分乗して、約360年前に地元の大庄屋今里傳兵衛さんの発案によって開削された用水路“新井(しんゆ)”をたどりました。
まず、加古川大堰を訪ねて、管理棟で大堰の働きと役割を学びました。
現地に移動して400tもの重量のある可動堰や脇の微調節ゲートや魚道を見学したり、新井と五ケ井の取水口でpH・DOの水質パックテストと透視度テストも行いました。
その後、近くの分水口に移動して、新井と五ケ井が並走する部分を見学し、両水路の流れの違いを見学しました。
次に新井と並走する日岡緑道を歩きました。
ゆったりした新井の流れの中に、生き物を見つけた時には歓声が上がりました。
洗い場では、水路が生活に溶け込んだ当時の様子に思いを巡らせました。
昼からは播磨町に戻り、喜瀬川の埋樋(逆サイフォン)を訪ね、モデルを使った実験で仕組みを学びました。
新井の最終到達地点となる古宮大池では、
ため池改修に伴い整備された今里傳兵衛記念広場で、一カ所に集約された顕彰碑や記念碑について、水利組合の役員さんからその謂れなどを聞きました。
広場に掲げられた新井の掲示板の前で、大堰から大池までの一日かけてたどった14kmの足跡を振り返りました。
最後に、今里傳兵衛さんのお墓がある薬師堂を見学しました。ここでは、教育委員会が設置した説明板をもとに、傳兵衛さんが新井に掛けた思いに触れました。
稲作づくりに欠かせない水の確保に尽力された傳兵衛さんの功績に感謝し、お墓に手を合わせる児童たちの後姿は、次代に伝えていく彼らの姿が重なり頼もしく思えました。